コラム:サントン人形の魅力
第12回: 有名人(1)
今回はサントン人形に登場する有名人をご紹介します。 この絵を描いているおじさん、一体誰でしょう?
答えは画家のポール・セザンヌ(Paul Cezanne)です。 セザンヌは近代絵画の父とも呼ばれる、後期印象派を代表する画家です。 作品や略歴については詳しく解説されているサイトや本が多数あるのでここでは省略します。
セザンヌはサントン人形とどう関わりがあるのでしょうか?
実はセザンヌはサントン人形の工房がある町、エクス=アン=プロヴァンスで生まれました。
今から170年以上も前、1839年のことです。
日本ではちょうど幕末の頃。
ちなみに幕末の志士、高杉晋作が同年生まれです。
セザンヌは幼少期から大学までエクスの町で過ごしました。
そして22歳の時にパリに出ます。
青年期はパリで過ごしますが、度々故郷に帰ったりしながら、
40代以降はエクスに定住しました。
そして、風景画や人物画、静物画など、後に代表的な作品となるものを
描きながら生涯を過ごしました。
上の絵は、セザンヌが好んで描いた
サント=ヴィクトワール(Sainte-Victoire)という山です。
セザンヌはよほどこの山が好きだったのか、何十枚も描いています。
エクスの町にはセザンヌにまつわる場所が観光スポットになっています。
これはセザンヌの生家です。 現在は幼稚園にでもなっているのか「幼児クラス入口」と書いてありますが、 その横に小さく「画家ポール・セザンヌは1839年1月19日にこの家で生まれた」とも書いてあります。
こちらはセザンヌが通った中等学校だそうです。門が閉まっていて中が見れないのが残念でした。
ちなみにサントン人形「絵を描く人」には、上の写真のようなイーゼルとカンバスが付いています。 カンバスにはサント=ヴィクトワール山が!
ご紹介したサントン人形はこちら。。