コラム:サントン人形の魅力

第11回: ハーディ・ガーディ(2)

 前回に続き、古楽器ハーディ・ガーディ(Hurdy Gurdy)をご紹介します。

ハーディ・ガーディ奏者 - サントン人形 7cm

 今回は中身を見てみましょう。 東京・目白の㈱ギタルラ社さんのお店「東京古典楽器センター」にある「ヘンリー三世」 というモデルのハーディ・ガーディです。

ハーディ・ガーディ(ヘンリー三世モデル)

ハーディ・ガーディ(ヘンリー三世モデル)

 左側の蓋をはずすと中の白っぽい回転板が見えます。 ハンドルを回すとこの回転板が回り、弦を擦って音がでます。 弦は6本あります。

ハーディ・ガーディ(ヘンリー三世モデル)

 鍵盤の蓋も開けてみました。 鍵盤は木製でシンプルな構造です。 鍵盤で音階が変わる弦は6本のうちの2本だけで、 残りの4本は音程は変わらず、演奏中ずっと同じ音で鳴り続けています。 このずっとなり続けている音はドローン音というそうです。 バグパイプも同じような音が出ます。 鍵盤で奏でるメロディーに このドローン音が加わり、なんとも味わい深い音になります。

 ハーディ・ガーディは欧州の民族音楽祭などで演奏されます。 またレッド・ツェッペリンが かつてコンサートで演奏したこともあるようです。 シューベルトは歌曲集「冬の旅」で「辻音楽師/ライアー弾き」という曲を書いています。 日本では有名なミュージシャン、音楽家の方がお持ちですが、まだまだ少ないようです。

 最後に「東京古典楽器センター」には、その名のとおり面白い古典楽器が たくさんありましたのでいくつか紹介します。

セルパン

 曲がり具合がユニーク! これは「セルパン(serpent)」という楽器です。 本物はとても大きい楽器だそうです。 写真のものは試しに作ったものとのこと。 ちなみにセルパンとはフランス語で蛇のことです。

音の出ないメトロノーム

 こちらは音が出ないメトロノーム。 シンプルな構造ながら精巧に作られていて、ちゃんと動きます。 デザインも素敵なのでオブジェとしても良さそうです。

バロックギター

 こちらはバッロクギターの一部です。 バッロクギターは装飾が素晴らしいです。 特に丸いホールの中の花のような装飾が秀逸!

(謝辞) ギタルラ社 店長 宮内様
 ご丁寧にご対応いただき、誠にありがとうございました。


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ハーディ・ガーディを弾くサントン人形はこちら。。

ハーディ・ガーディ奏者 - サントン人形 7cm

ハーディ・ガーディ奏者