コラム:サントン人形の魅力
第3回: プロヴァンス
南仏プロヴァンス(Provence)生まれのサントン人形には、この地方特有の物や文化をモチーフにしたものがあります。
今回はそのいくつかをご紹介します。
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これは、お菓子を売る人です。
このお菓子は、カリソン(Calisson)と呼ばれ、プロヴァンス地方の歴史的首都であるエクス・アン・プロヴァンス(Aix-en-Provence)の有名な郷土菓子です。 下の写真のように、菱形の小さなお菓子で、特産のアーモンドとメロンなどのフルーツを練り混ぜて焼きます。 表面は卵白と砂糖でコーティングしてあります。 お菓子の箱も、同様に菱形をしたものが多いです。
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さて、お次は、石鹸を売る人です。
この石鹸はマルセイユ石鹸といわれます。 プロヴァンス地方の良質なオリーブ油など、自然素材の原料だけを使用した伝統的な石鹸です。 肌にやさしいので日本でも人気があります。 形や色、香りは、現在では様々なものが売られています。 下の写真のような、サイコロのような立方体で、色は白かオリーブ色のものは伝統的なマルセイユ石鹸です。
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最後に、これはファランドール(Farandole) というダンスを踊っている人達です。
ファランドールというと、ビゼー作曲の「アルルの女」の中の曲が有名ですが、 こちらは、プロヴァンス地方の伝統的なフォークダンスのことです。 大勢の男女が手を繋ぎ、輪になったり列を作ったりして軽やかに踊ります。 タンブラン、あるいはプロヴァンス太鼓(Tambourin de Provence)と呼ばれる縦長の太鼓と、ガルーベ(galoubet)と呼ばれる縦笛で伴奏します。
ご紹介したサントン人形はこちら。。