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ハーディ・ガーディ

 今回は下記のサントン人形が弾いているハーディ・ガーディ(Hurdy Gurdy)という楽器について紹介します。

「ハーディ・ガーディ」のサントン人形

 ハーディ・ガーディは弦楽器の一種です。 古い楽器なので扱っているところはとても限られています。 今回㈱ギタルラ社さんが運営する東京・目白の「東京古典楽器センター」へ伺い、 現物を見学させていただきました。
 この楽器は、元々ヨーロッパで中世ごろまでは教会や貴族が演奏するものでした。 やがて廃れてしまったのですが、その後 町の辻音楽師が壊れたものを修理して 演奏するようになりました。 いまではフランスの民族音楽祭などで演奏されることが多いようです。
 ハーディガーディは、時代や国によって様々な形があります。

ヨーロッパの民族楽器「ハーディ・ガーディ」

 上のサントン人形が持っているのはリュート型といって、少し大きく丸みを帯びた外観をしています。 リュート型はフランスに多いようです。 ギタルラ社さんにあるのは「ヘンリー三世モデル」と呼ばれます。 これはイギリスに多いようです。
では実際に見てみましょう。

ハーディ・ガーディの全体像

 全体はこのような風貌です。 「鍵盤の付いたごついバイオリン」と言えなくもありません。 弦は6本あります。 さらにクランクがついています。 形がユニークで、どうもなんだかイカみたいだね~と連れ合いと話していました。 余談ですが、見学帰りにレストランで食事の際、連れ合いは何故か海の幸リゾットを注文しました
 弾き方は、椅子に座って膝の上に乗せて弾いたり、肩掛けをつけて立って弾いたりするようです。 右手でハンドルを回し、左手で鍵盤を押さえて演奏します。

ハーディ・ガーディの全体像、上面

 左側の蓋をはずすと中の白っぽい回転板が見えます。 ハンドルを回すとこの回転板が回り、弦を擦って音がでます。 弦は6本あります。

ハーディ・ガーディの弦とハンドル

鍵盤の蓋も開けてみました。 鍵盤は木製でシンプルな構造です。 鍵盤で音階が変わる弦は6本のうちの2本だけで、 残りの4本は音程は変わらず、演奏中ずっと同じ音で鳴り続けています。 このずっとなり続けている音はドローン音というそうです。 バグパイプも同じような音が出ます。 鍵盤で奏でるメロディーに このドローン音が加わり、なんとも味わい深い音になります。

ハーディ・ガーディの鍵盤

 ハーディ・ガーディは欧州の民族音楽祭などで演奏されます。 またレッド・ツェッペリンが かつてコンサートで演奏したこともあるようです。 シューベルトは歌曲集「冬の旅」で「辻音楽師/ライアー弾き」という曲を書いています。 日本では有名なミュージシャン、音楽家の方が所有していますが、まだまだ少ないようです。

最後に「東京古典楽器センター」には その名のとおり面白い古典楽器が たくさんありましたのでいくつか紹介します。

セルパン(serpent)

曲がり具合がユニーク! これは「セルパン(serpent)」という楽器です。 本物はとても大きい楽器だそうです。 写真のものは試しに作ったものとのこと。 ちなみにセルパンとはフランス語で蛇のことです。

音が出ないメトロノーム

こちらは音が出ないメトロノーム。 シンプルな構造ながら精巧に作られていて ちゃんと動きます。 デザインも素敵なのでオブジェとしても良さそうです。

バッロクギター

こちらはバッロクギターの一部です。 バッロクギターは装飾が素晴らしいです。 特に丸いホールの中の花のような装飾が秀逸!

(謝辞) ギタルラ社 店長 宮内様
ご丁寧にご対応いただき、誠にありがとうございました。
2016年1月

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